個人事業主の開業の仕方について

最近コロナの影響もあり、副業がOKな会社も増えてきたことにより、個人事業主として開業される方の数が以前に比べて非常に増えてきている印象があります。

開業時にはいろいろな手続きが必要となるため、今回は開業時に必要となる手続きについて見ていきたいと思います。

 

【税金関係手続き】:専門は税理士

個人事業主になる場合に必要となる主要な税務手続きは以下の通りです。

  • 個人事業の開業・廃業等届出書

税務署に対して開業後1ヶ月以内に提出します。

  • 事業開始等申告書

都道府県や市区町村に対して開業後1ヶ月以内に提出します。

  • 青色申告承認申請書

青色申告の特典(65万円控除、欠損金の繰越など)を受ける場合には、税務署に提出が必要です。

開業日から2ヶ月以内(事業開始から2年目以降に提出する場合は、その年の315日まで)に提出する必要があります。

  • 給与支払事務所等の開設届出書

従業員を雇用した日から1ヶ月以内に税務署に提出します。

  • 青色事業専従者給与に関する届出書

青色申告で家族に給与を支払う場合には、開業日から2ヶ月以内(事業開始から2年目以降に提出する場合は、その年の315日まで)に税務署に提出が必要です。

  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

常時10人未満の従業員に給与を支払っているような事業者が、簡便的に源泉所得税の納付を年2回にする場合に税務署に提出します。

  • 消費税課税事業者選択届出書

初年度に多額な設備投資を行うため、消費税の課税事業者になって還付を受けた方が有利な場合に税務署に提出が必要です。

 

【社会保険関係手続き】:専門は社会保険労務士

個人事業主が従業員を雇った場合に必要となる社会保険関連の手続きは以下の通りです。

  • 労働保険関係成立届

従業員を雇用した日から10日以内に労働基準監督署に提出します。

  • 労働保険概算保険料申告書

従業員を雇用した日から50日以内に労働基準監督署に提出します。

  • 雇用保険適用事業所設置届

従業員を雇用した日から10日以内に公共職業安定所に提出します。

  • 雇用保険被保険者資格取得届

従業員を雇用した日の翌月10日までに公共職業安定所に提出します。

  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届

従業員が5人以上になった日から5日以内に年金事務所に提出します。

  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

従業員を雇用した日から5日以内に年金事務所に提出します。

  • 健康保険被扶養者(異動)届

従業員を雇用した日から5日以内に年金事務所に提出します。

 

【許認可手続き】専門は行政書士

事業の内容によっては、それぞれの官庁に許可や届出が必要な場合があります。

例示としては以下の通りです。

  • 飲食店業

保健所の許可と消防署への届出が必要になります。

  • 建設業

都道府県又は国土交通省の一般又は特定建設業の許認可が必要になります。

  • 美容室業

保健所に対して美容所開設届出が必要になります。

  • 酒類販売業

一般酒類小売業免許、通信販売酒類小売業免許、酒類卸売業免許の申請を税務署に行う必要があります。

  • 不動産業

宅地建物取引免許の申請を都道府県に行う必要があります。

 

【事業用銀行口座の開設手続き】:銀行等

申し込みの際に税金関係手続きで提出した開業届の控えなどが必要になります。

 

以上が、個人事業主が開業する際に必要となる手続きの概要になります。

細かくわかりづらい部分もあり、またミスも多い部分になりますので、本業である事業に水を差さないためにも、各種専門家に相談して慎重に進めていくことを推奨いたします。

 

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